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肩こりに隠れているサイン
肩こりは現代では国民病と呼ばれるほど一般的な症状となっています。しかし症状は肩こりなのに、実際は別の問題が隠されている事がありますのでご紹介いたします。
糖尿病は生活習慣病の一つで身近な病気であるため皆さんご存じたと思います。糖尿病は遺伝子による「1型糖尿病」と生活習慣による「2型糖尿病」の2種類があります。
この「2型糖尿病」が肩こりを引き起こす可能性があります。ある研究では糖尿病の男性は、糖尿病でない人に比べ首、背中、肩の痛みが生じるリスクがリスクが1.64倍になるとされています。
我々は食事をすると血糖値を下げるため膵臓からインスリンが分泌されます。しかし糖尿病になるとこのインスリンが出なくなる、あるいは効かなくなる「インスリン抵抗性亢進」が生じます。
インスリンには筋肉や脂肪組織の血流を増加させる働きがあるのですが、糖尿病や糖尿病予備軍となりインスリンの働きが悪くなると筋肉や脂肪組織への血流が悪くなり血流不全により肩こりやその他の痛みが生じる可能性が指摘されています。
また同じ研究で脂質異常症についても述べられており、脂質異常症の方もそうでない方と比べ背中、首、肩の痛みが生じるリスクが、男性では1.19倍、女性で1.23倍とされています。
糖尿病ほどではありませんが男女ともに痛みが生じるリスクが示されています。そして糖尿病と脂質異常症になるということは背景の生活習慣がほぼ同じということです。
糖質、脂質の摂りすぎでインスリン抵抗性が生じる、あるいは内臓脂肪が増えメタボリックシンドロームになります。個々の体質の違いによって出現する疾患がちがうだけで、いずれどちらの症状も出現するか可能性があります。
脂質異常症も糖尿病でお話ししたのと同じく、血流が滞り筋肉、脂肪組織への血流不全が肩こりを始め様々な痛みを生じさせます。
ただの肩こりと思っていても、生活習慣病により生じた可能性がありますので、思い当たる方は生活習慣の見直し、健康診断を受けるなど対策をされてはいかがでしょうか。