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迷走神経
今回はポリヴェーガル理論についてお話します。
これまで自律神経は交感神経と副交感神経の2つに分かれており、それぞれシーソーのようにバランスを取り「活動」と「休息」をコントロールしていると考えられていました。
しかし近年ポリヴェーガル理論の発見により、副交感神経の大半を占める迷走神経が、背足迷走神経と腹側迷走神経の2つに分かれている事がわかり、「交感神経が優位な状態」「背側迷走神経が優位な状態」「腹側迷走神経が優位な状態」の3つの状態の中でバランスを取っている事がわかってきています。
現代においてストレスは社会問題になっています。「休んでも疲れが取れない」「眠りが浅い」など様々なストレスがありますが、これまでは交感神経が優位になり、副交感神経が上手く働いていない、と説明づけられていて、聞いた事がある方も多いと思います。
つまり交感神経が優位になり抜け出せずになっている事が現在のストレス、慢性疲労の原因である、といわれていました。しかし交感神経が活性化すると通常は精神的には活動状態となりますが、現在のストレスは逆に「無気力」「無感情」となっている事が多々見られ、これは交感神経が優位な状態とは異なります。
これらの事を説明しているのが、心臓の生理学者スティーブン・ポージェス博士が提唱したポリヴェール理論です。
ポリヴェーガルとは、Poly(多くの)、Vagal(迷走神経)を組み合わせた造語で「多重迷走神経」などと訳されます。迷走神経とは脳神経の一種で、呼吸、心拍、消化吸収などを担う生命を維持するために必要な大変重要な神経です。
ストレス反応は大きく分けて2つあり、一つはストレスがかかった時、心臓の鼓動や呼吸が速くなり、血圧が上がり、不安やイライラ、焦りを感じたり、胸がドキドキ、ザワザワしたり、呼吸が浅く速くなったり、寝付けない、途中で起きてしまう、などの反応です。これらは交感神経の働きによるもので、迫り来る危機に対し闘ったり、逃げたりするための準備のような反応です。
もう一つの反応は、体がだるい、活力がなく興味が湧かない、感情が湧かない、眠い、ボーっとする、記憶が曖昧になる、うつっぽくなる、などの反応で血圧や心拍数、覚醒レベルが下がり先ほどとは逆の反応が生じます。そしてこの反応に背側迷走神経が関わっている事がわかってきました。
続く
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